ダウン症の「染色体不分離・転座・モザイク型」と「原因」と「意味」の話。

ダウン症の「トリソミー・転座・モザイク型」と「原因」の話。 ダウン症のこと

こんにちは、Mituso(@Mitsuo29817853)です。

親は子供がダウン症があることが分かったとき、原因はどこにあったのか、自分にあったのではないか、と思うのではないでしょうか。

私もそうでした。

先に書いてしまうと、原因は親にはないことがほとんどです。

避けようがない、と捉えるしかないことがほとんどです。

この記事では、ダウン症の3つの原因と、それを知る意味についてまとめました。

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ダウン症の3つの原因

ヒトの染色体の数は23対46本です。染色体についてはこちらを参照してください。

染色体は簡単にいうと遺伝子が折り畳まれた「体の設計図」のようなものです。

この染色体から父親の精子が作られる過程で23対から1本ずつ選ばれ23本、母親の卵子も同じで23対から23本選ばれて23本、これが合わさり子供の染色体は23対46本となります。

23対の染色体には長さの違いがあり、長いほうから1番染色体、2番染色体と呼びます。

そして、21番目の染色体ペアが1本多く計47本になっている状態が21番トリソミー、ダウン症です。

この1本多くなってしまう原因は大きくわけて3つあります。

染色体不分離

人の染色体は23対46本と書きましたが、精子や卵子は23対から一本ずつ選んで23本の染色体をもっています。

この一本ずつを選ぶ過程で何かしらの原因で21番染色体を二本とも持ってしまう精子や卵子ができることがあります。

これを「染色体不分離」と言います。

この状態の精子や卵子が正常な卵子・精子と受精すると21番染色体を三本もつことになります。

ダウン症の原因の90~95%はこの染色体不分離と言われています。

染色体不分離が起きる原因は分かっておらず、精子や卵子が成長する過程の「突然変異」だと考えられています。

つまり、両親の染色体に異常がない場合であっても一定数かならず生じてしまうものなのです。

転座型

転座型のダウン症は、違う番号の染色体が結合してしまうことで生じます。

21番染色体の1本と14番染色体の1本が結合している事例が最も多く報告されています。

この転座によるダウン症ですが、染色体不分離のように受精の過程で起きるわけでありません。

親が「転座」の染色体異常をもっていることにより生じるものです。

「転座」では染色体に異常があっても症状がなく、見た目も変わらないことがあるため、親も自分の転座には気づいていないことが多いようです。

親の染色体に転座がみられる場合、精子や卵子が含む染色体数が複雑になるため流産となることもありますが、出産となる場合も正常な染色体をもつ子供、転座をもつ子供、転座型21トリソミー・ダウン症のいずれかの子供が生まれます。

転座型は親の遺伝により生じるダウン症であり、その割合は全体の5%と言われています。

モザイク型

最後に最も稀なモザイク型についてです。

モザイク型は正常に受精した受精卵が細胞分裂する初期に染色体不分離を起こすことが原因です。

精子や卵子ではなく、受精後に生じることが先ほどの染色体不分離との違いで、大きな特徴は正常な細胞と21トリソミー細胞が混ざった状態になることです。

この混ざった状態からモザイク型と呼ばれます。

これも突然変異が原因であり、精子や卵子の染色体不分離と比較して、発達の遅れや心臓の合併症の度合いが低いことが多いと言われています。

同じトリソミーであっても18番染色体(18トリソミー)や13番染色体(13トリソミー)が1本多いことがあります。ただ、18トリソミーは「エドワーズ症候群」、13トリソミーは「パトー症候群」と呼ばれダウン症とは区別されています。

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原因を知るのは何のためか?

ダウン症の告知を受ける際には原因の説明もされるでしょう。

ダウン症であることは変わりませんが、私は原因を知っておくことは重要であると思っています。

特に転座か、そうでないかを知ることは親に原因があったのか、そうでなかったのかを知ることになります。

ただ、転座型であったとしても親が自分を責める必要はありません

責める必要はないんです。

周囲がそういっても親は納得できないと思いますが、それでも転座であることを気付ないのは仕方のないことですし、たとえ転座であっても子供を欲しいと思う気持ちに悪いところはひとつもありません。

染色体不分離、モザイク型に至っては「突然変異」なのですからどうしようもありません。

それでも親は何かしら自分へ原因を求めてしまうと思いますが、その原因が今の医学でもはっきりしていないのは事実で、誰も分からないことなのです。

わが家のダウン症の次男は染色体不分離が原因でした。

私か、奥さんか、どちらに原因があったかは分かりません。

原因を追究しようとは思いませんでしたし、4歳になった次男はとても元気で愛おしく大切な存在です。

結局は子供がかわいい、というところに行きつくことも合わせて知ってほしいところです。

さいごに。

ダウン症の原因についてまとめました。

原因を理解することは親からの遺伝か、そうでなかったかをしるきっかけになります。

しかし、それはひとつの知識として知っておくことで、誰かを責める原因とする必要はありません。

どこに原因があったにしろ子供は生まれていきているわけで、元気に楽しい生活がおくれるように親は考えていくのだと思います。

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