障害児の「グループホーム」と「入居の判断」の話。

障害児の「グループホーム」と「入居の判断」について 社会制度のこと

「グループホーム」と聞くと高齢所の集合住宅を思いうかべる方も多いと思いますが、それとは別に、障害者総合支援法の「共同生活援助」のこともグループホームと言います。

聞いたことがある場合でも言葉自体に高齢者のイメージがついていることもあって、家族や自身が障害者であってもまだ先のことと思ってしまうかもしれませんが決して先の話ではありません。

ここではグループホームとは何か、ということから、入所施設との違い、費用、どのように利用するかといったことをまとめました。

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グループホームとは何か?

先ほども書きましたが、障害者総合支援法の障害福祉サービスの一つで、共同生活援助のことをグループホームと呼んでいます。

(ちなみに高齢者のイメージがあるグループホームは介護保険制度に基づく認知症対応型共同生活介護のことを指しています)

利用対象者は?

「共同生活援助」の名前の通り、グループホームは日常生活の一部(入浴、食事、お金の管理など)の支援を受けながら複数人が共同で生活を行います。知的障害や統合失調症などの発達障害の方が多く利用していますが、対象は障害者総合支援法が定義する「障害者」の方が対処となります

障害者総合支援法が定義する「障害者」とは以下の通りです。

  • 身体障害者(身体障害者第4条で規定)のうち18歳以上
  • 知的障害者(知的障害者福祉法でいう)のうち18歳以上の人
  • 精神障害(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第5条に規定)のうち18歳以上の人(発達障害のある人を含む)
  • 難病(治療方法が確立していない疾患その他の特殊の疾患で政令で定めるものによる障害の程度が厚生労働大臣が定める程度)のある18歳以上の人

ただし、身体障害の場合はこれに加え、65歳未満、または65歳に達する前日までに障害福祉サービスやこれに準ずるサービスを利用したことがある人、という条件があります。

ざっくり言ってしまえば、18歳以上で障害がある方が対象です。

目的は?

グループホームの目的ですが、障害のある方にとっては住むことを望む地域で家庭的な雰囲気の中で生活をすることであって、一人暮らしなど自立を目指すためのステップとなります。また、その家族にとっても、外部からのサポートを受けながら自立へのステップを目指せることにより、精神的、身体的な負担を和らげることが出来ます。

グループホームは一軒家、賃貸マンション、公営住宅など様々なかたちがあり、利用者の個室があるもの、共同の居間やリビングのあるものなど様々です。

利用者はグループホームで生活をしながら、日中は一般企業や就労移行支援などに通います。

グループホームと似たもので「入所施設」がありますが、これはグループホーム+昼間の就労が一体になったものになり、障害の程度がグループホームよりも重い方が利用される傾向にあります。

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利用の期限は?

グループホームは18歳から利用可能ですが、利用できる期限については個々のグループホームによって違います。

入居期限が設けられていないことが一般的ですが、一定の利用期間を設けていて、期間終了時に更新手続きが必要なものもあります。

また、自治体によっては、グループホームを入居期限のない「滞在型」と、一人暮らしへの移行として位置付けられていて3年間を期限とする「通過型」の2種類に分けていることもあります。

療育手帳制度もそうですが、自治体によって違いがあることは利用者にはあまりよいとは思えませんが、その都度、確認するとよいでしょう。

種類は?

グループホームは受けられるサービスによっていくつか種類があります。

  • 介護サービス包括型
    主に夜間や休日において介護が必要な人のためのグループホームで、生活支援員や世話人が食事や入浴、排せつなどの介護サービスを提供します。
  • 外部サービス利用型
    主に夜間や休日に相談や家事といった日常生活上の援助を提供します。また、入浴などの介護は事業所が委託契約を結んだ介護事業者が行います。
  • 日中活動サービス支援型
    24時間の支援体制、もしくは短期入所施設の併設によって、日常生活の支援や相談、介護などを幅広いサービスを提供します。

利用したいと思っているグループホームがどのサービスを提供しているか、確認してみるとよいと思います。

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費用は? 補助は?

グループホームを利用する場合、費用は以下により計算されます。

費用=(障害福祉サービス利用料)+(家賃・食費・水道光熱費 etc.)

それぞれの費用、補助制度などを見ていきます。

障害福祉サービス利用料?

これはその名の通り、障害福祉サービスを利用するための費用のことです。

利用料は1割となりますが、負担上限月額は対象者の所得に応じて変わります。

・所得を判断する対象範囲

障害児 保護者の属する住民基本台帳での世帯
18歳以上の障害者障害者とその配偶者
ただし施設に入所する18~19歳は「障害児」に含まれる

・1か月の負担上限額

区分対象の収入状況負担上限額
生活保護生活保護受給世帯0円
低所得市町村民税非課税世帯 ※10円
一般1市長村民税課税世帯(所得割16万円未満)※2 ※39,300円
一般2上記以外 37,200円
※1 3人世帯で障害基礎年金1級受給の場合、収入がおおむね300万円以下が該当
※2 収入がおおむね600万円以下が該当
※3 20歳以上の入所施設利用者、グループホーム利用者は市区町村民税課税世帯の場合は「一般2」になる。

すこし複雑ですが、「市町村民税」が課税世帯か、非課税世帯かがひとつポイントになっています。生活保護・市町村民税非課税世帯は0円、そうでない場合は最大37,200円の負担となります

「市町村民税」ですが、いわゆる「住民税」の道府県民税ではないほうのことです。

家賃・食費・水道光熱費?

まず家賃ですが、グループホームがどのような形態か(一軒家タイプか、マンションタイプかなど)によって変わりますが、相場は2~5万円といわれています。

家賃については「特定障害者給付」という国からの補助があり、生活保護受給世帯や市町村民税非課税世帯の場合、最大1万円の補助がでます。

また、お住まいの自治体独自の家賃助成がある場合もありますので、自治体のHPや窓口で確認してみてください。

食費に関してもいろいろなタイプがあります。

入居者一人につき決まった額を集めて、その中で食費をまかなうケースや、一食の値段が決まっていて、月にたべた食事の回数を実費として支払うケースなど様々です。

相場はおよそ2~3万円といわれています。

水道光熱費も様々なケースがあります。

戸建てタイプのグループホームでは、入居者本人と支援スタッフが月の光熱費を分割することが考えられ、事前に想定される金額を確認したほうがよいでしょう。

こちらはおよそ1万円くらいが相場です。

費用に関して総じて言えることは、グループホームの運営主体は様々ですが、グループホームを利用する方の収入は障害基礎年金、またはそれにプラスして昼間の作業所での作業工賃ということが多いと思いますので、その中で納まるように仕組み作りがされていることが多いということです。

障害年金についてはこちらを参考にしてください。

就労についてはこちらを参考にしてください。

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必要な手続きは?

グループホームなどの障害福祉サービスを利用するための手続きの流れは以下のようになります。

障害福祉サービスを利用するためには、市町村から支給決定を受け、障害福祉サービス受給者証が交付される必要があります。

入居したいグループホームを決める

市区町村の障害保険窓口や、障害福祉サービス相談支援事業所などに問い合わせし、自分の希望にあったグループホームを探します。

空き状況や、男性・女性専用、入居対象者などを決めているグループホームもあるので確認し、最低でも希望するグループホームに電話確認、できれば見学をするのが良いと思います。

利用申請

希望するグループホームが決まったら市区町村に利用申請を行います。

サービスの支給決定前に「サービス等利用計画案」を指定特定相談支援事象者、または本人、家族等が作成し、提出する必要があります。

この作成についても市区町村の窓口で相談するのが良いと思いますが、この作成に時間もかかるので、申請から利用開始までは1~2か月かかる想定をしたほうが良いかと思います。

支給決定

市区町村はサービス等利用計画案などの内容を踏まえ、サービスの支給量が決められ、受給者証の交付をもって支給決定を行います。

契約と入居

グループホームと契約を結び、入居日までにグループホームが指定する所定の書類、生活備品類を用意し入居となります。

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ダウン症の親としてどうしたい?

ここまでグループホームについて書いてきましたが、最後にダウン症児の父として、息子の将来にグループホームを考えているかを書いておきたいと思います。

結論から書くと、答えは「Yes」。グループホームも考えてみたいと思います。

ただし、あくまで選択肢の一つです。

これは現時点では決められない、ということではなく、本人の状態や気持ちに合わせて使い分ける選択をとることがベストではないのかと思っている、ということです。

広く社会のなかで生活することが苦しければ入所施設で生活を落ち着かせればいいと思いますし、外でいろいろな経験を積める状態であれば、グループホームを中心にして活動するのが良いと思います。

大切なのは、その時と少し将来を見据えたマネージメントだと思っています。

そのため、親である私も考えることですが、本人の状態をうまく把握し居場所のマネージメントをしてくれるサービスが出来てくれればいいなぁと感じます。

まとめ

グループホームについてまとめました。

障害と向き合ったり、障害がある子と生活していくことを考えると、何かをすれば全て解決することを望んでしまいがちですが、実際はそんな単純ではなく、いろいろなことを積み重ね、組み合わせで成り立っています。

グループホームもそんな生活を作る一つの要素、選択肢として考えていってはどうでしょうか?

私も次男がもう少し大きくなったら、本人と相談しながら考えていきたいと思います。

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