「健常児の親御さん」へ「障害児のいる生活」を伝える話。

「健常児の親御さん」へ「障害児のいる生活」を伝える話。 その他

Twitterをやっているのですが、あるフォロワーさんがこんなツイートしていました。

「発達障害に関するアカウントはその障害に縁やゆかりのある方々で、内容にうんうんと頷くものばかリだけど、健常で特に問題のない子育てや人生を送っている人たちにこそ見てほしいし、日々どんな気持ちで過ごしているかを知ってほしいと思う。みんな頑張っているから」

私は発達障害ではなくダウン症児の親ですが、この内容には非常に共感しました。

障害児の親になって不安に思うのは、子育ての難しさよりも、むしろ社会からの孤立、無自覚な区別だと思います。

子育てをされている方はもちろん、そうでない方も、「障害」や「障害児の子育て」を知ることで今までは、どうしたらいいか分からない、と手を出しづらかったり、何をしているの?、と分からなかった問題が少し解決して、良好な関係が築けるのではないでしょうか。

そこで今回のブログは障害に馴染みのない方に向けて、障害のある子育てってこんな感じ、というものを書いてみました

重たい、読んでいてつらいような内容にはなっていませんので、ご安心を。

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障害児がいる家はこんな子育てをしています

障害のある子供と一緒に生活をしてみて、初めて分かることがあります。想像していたものとは違うことが多かったので、いくつかポイントを書きたいと思います。

生活は健常、定型児と変わらない?

以外だと思いますが、普段の生活は健常・定型児の生活と変わらない部分も多いです。

我が家は長男が健常・定型児で、長男が生まれて3年後にダウン症の次男が生まれました。次男は今、3歳半です。

そんな次男とは家の中や公園でも一緒に遊びますし、同じものを食べて、一緒にお風呂に入り、一緒に寝ます。ダウン症児の発達はゆっくりなので、実年齢ほどできることが多いわけではないですが、それでもある程度のことは出来ます。

ボール遊びもしますし、ご飯もモリモリ食べますし、顔にお湯をかけられるのは普通に嫌がりますし、ベットに入るとすぐ寝ます。コミュニケーションはYes、Noなどの簡単な意志疎通も図れますし、食器を運ぶ程度のお手伝いも出来ます。

健常児の長男の夜泣きはお祭り騒ぎだったので、次男の夜泣きなんてむしろ楽なものでした。

障害児だからといって決して何も出来ないわけではないですし、障害児のいる生活だからといって決して四六時中大変なわけではありません。

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訓練や検査は多い?

障害児の場合、何か合併症を持っていることも多いので病院に行く機会は多いのかと思います。

我が家の次男は滲出性中耳炎と斜視なのですが。この検査や治療のため病院にいくことはやはり多めです。といっても月に2回くらいですが。

それとダウン症児は体の発達が遅く筋力が弱いので、体の正しい動かし方を早いうちに身に着けるためにPT(理学療法士)さんに2歳くらいまでお世話になっていました。

ほかには、今でもST(言語聴覚療法士)さんに摂食訓練や言語・聴覚の検査を月1回くらい受けます。

これらの訓練や検査は健常児にはない経験かもしれません。

それでもこれまで知らなかったことで経験することはよいことですし、決してこれらを悲観的に実施しているわけではなく、結構前向きに受けていたりします。

健常児が知らぬ間にやりだすハイハイも、順序立ててゆっくり習うと体のつくりや動かし方の面白さがよく分かりますし、そのために努力する子供もすごく愛らしいです。

それと、一緒に訓練を受けるママ友やパパ友も増えていきます。

将来への心配はある?

この気持ちは健常児の親よりも確実に強いと思います。

この子よりも私たちが先に死んだ場合、この子はどうすんだろうか?

死なないにしても、この子が大きくなった時に年をとった私たちで支えていくことは出来るのだろうか?

といった悩みは自立できるか分からない障害児にはやはりあります。

ただ、社会は確実に多様性や障害に関する理解が進んでいく方向にあると思いますし、どんな人に対しても職場や生活の基盤が作られるように制度が変わっていくと思っています。

健常児に対しても同じように将来の悩みはもちろん持つのですが、障害児の場合はそのための対応が健常児とは違うかもしれません。

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障害児の親は障害のことを聞かれるのを嫌がらない

これは人それぞれだと思いますが、少なくとも私はダウン症のこと、次男の様子を聞かれること、伝えることにはまったく抵抗がありません。

むしろ、聞いてほしいと思っています。

障害児のいる生活が何か異質で、特殊なものだと一線ひかれることのほうがよっぽどつらいので、こういう子育てもあるのだということを聞いてもらえることはうれしいな、と感じます。

ただ、初対面のような関係性で障害について聞いてよいとは思いません。

なんにでもいえることですが、家庭の内情に少し踏み込んだプライベートなことを聞く場合はある程度の交流を持った後がよいとは思います。

障害と病気の違いには理解を。

障害について話すときは、「障害」と「病気」の区別がついていると話しやすいです。

簡単に言ってしまうと、「障害」は訓練などで克服・向上させていくもので、「病気」は薬などで治すものです。

以前、会社の同僚にダウン症は手術で治らないのか、と真面目に聞かれてしまいましたが、障害の理解へのハードルの高さを感じました。

インターネットなどには障害が治るような話も出ていたりしますが、あまり鵜呑みにせず、障害の話をフラットな立場でして頂けると助かります。

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最後に。

ここまで読んでいただいて、いかがだったでしょうか?

障害のある子の子育てのイメージが少し変わったでしょうか。

最後に一つ付け加えたいのは、あくまでこれは我が家の話、ということです。

同じダウン症児がいる家庭でもこの話と一緒であるわけではないですし、障害が違えば状況はもっと異なります。

これは健常、定型、障害に共通して言えることですが、家庭の状況はそれぞれなので、まずは先入観を持たず、フラットな目線を持ってください。

話を聞いてみると、思っていたものとは違うことも多いと思います。

まだ3年半ですが、障害のある子供と生活をして感じたことは、どんな家庭の状況を聞いた場合であっても励ましや同情をするより、「まずは聞く」という対応することが状況をうまく理解するコツかな、と思います。

どなたかの参考になれば。

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